社会的促進のレポートの「問題」の例
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社会的促進のレポートです。
大学のレポートの「問題」の部分です。
問題
他人に見られているという意識のために、普段より効率よく掃除ができたり、他者と一緒に作業する場合に、一人より手際よく資料整理ができたりすることがある。その一方で、他人の視線が気になるせいで、プレゼンやかくし芸に失敗することもある。前者の、他人の存在によって作業が捗る効果を社会的促進といい、後者の、他人の存在のせいでパフォーマンスが下がる効果を、社会的抑制と呼ぶ。一見、二つの効果は矛盾し合っているようだが、zajonc(1965)の動因理論によって、これらは統合的に説明されている。この動因理論によれば、他者の存在は覚醒水準を高め、高められた覚醒水準が行為者の学習レベルにおける優位反応の生起率を高めるという。つまり、資料整理のような単純課題では、誤った不適切な動作は生じにくいため、優勢反応は正反応(適切な反応)となり、社会的促進が生じる。一方、かくし芸のような複雑な行動の場合、間違いや失敗をする可能性が高いので、優勢反応は誤反応(不適切な反応)となり、社会的抑制が生じるというのである。
さて、本研究では文字変換課題という単純課題を用いて、同一課題に取り組む他者の存在が、課題試行に及ぼす効果を検証する。前述の動因理論で説明された社会的促進が、簡単な計算問題で起きるか検証するものであり、個人の単純作業のパフォーマンスが、他者の存在の違いによってどの程度変化するかを調べる上で、意義のある実験だと言えよう。
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